2014年1月17日金曜日

研究をしてみようかな、って何からしたらいいの?PECOの流れにまずは乗ろう

論文を集めて知識を増やし、自らの臨床的意見をまとめて決めた治療方針に効果があるかどうかを調べたい。確認したい時はデータを取って検証する必要があります。

いざ、検証をしたい!と思ってもどのように進めていいのかがわかりませんよね。
私もまだまだわかりません。

でも、研究をするにしても流れがあります。
その流れに乗ることで脱線すること無く、時間のロスを最小に抑えたうえで研究・検証をすることが出来ます。

その流れとは!


PECO
その流れとは、PECOです。

Patients
どのような患者に対して

Exposure(Intervention)
どのような治療(介入)をすると

Comparsion(Control)
何に比べて

Outocome
どのような結果が出る

どのような患者にたいして、どのような治療をすると、何に比べて、どのような結果が出るという4つの要点から構成されています。
これらの項目を箇条書きで埋めていくと研究テーマのPECOによる要約ができて、研究の道筋が見えてきます。

新人教育プログラムの資料に例が乗っていますので紹介します。


リサーチクエスチョン:PECOの例
Patients:どのような患者に対して
60歳未満の片側膝OAでTKAを施行された患者
(抽出条件は詳細に決める)

Exposure(Intervention):どのような治療(介入)をすると
疼痛の生じないROMを20回/日、退院まで行うと
(量[強度]と手順、期間を具体的かつ詳細に)

Comparsion(Control):何に比べて
何もしない時、または従来の方法に比べて

Outocome:どのような結果が出る
効率的な可動域増大が起こる?

これを一文にしてみると
60歳未満の片側膝OAでTKAを施行された患者に対して、疼痛の生じないROMを20回/日、退院まで行うと、何もしない時、または従来の方法に比べて効率的な可動域増大が起こるだろうか?
という、研究の芽を育てるための具体的な方法が出来上がります。


具体的ってところが大事で、単に「TKAを施行された患者」ではなく、年齢や原疾患、性別なども統一しておくと対象者の選定や情報収集がしやすくなります。

また介入の量と手順、治療期間を具体的かつ現実的な設定にすることです。
即時効果を検証するのであれば、対象者の数が必要ですし、長期効果を検証するのなら病院の入退院方針と検討する必要が出てきます。退院までとするよりは、1か月後、2ヶ月後と期間を設定するほうがなお良いです。

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