2014年12月9日火曜日

Q:なんで研究をするの?→A:患者さんにだまされないように!

研究活動を後輩に促すときに必ずと出てくる質問がこれです.

Q:なんで研究をするの?臨床頑張ればいいじゃない!

この質問に対して明確な答えを持てないまま過ごしていましたが,先日の勉強会にて『ほほう!』と納得する答えを見つけることが出来ました.


その答えは,
A:患者さんにだまされないように!
です.



錯視課題ってしってますか?

立命館大学の北岡教授のサイトで錯視に関する様々な情報を得ることが出来ます.




「エイの回転」
じっと,絵の中心を眺めていると,エイが動き出します.
外側のエイは時計回りに,内側のエイは反時計回りに泳いで見える
北岡明佳の錯視のページより引用(2014/12/08)
http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/



見えているものが,実は錯覚で,勘違いしてしまう世界.
見えているものが本当ではないのかもしれない.

臨床年数を積んてくると,だんだんとセラピストならではの見解が出来てきます.それはセラピストの経験値により変化して,個性があります.セラピストの得意不得意,解釈の持ち方によってそれは幅広く変化します.


その変化する視点が実は錯覚を起こしたり,患者さんの行動を間違えて理解・評価・判断することが多々あります.


定量的に評価をして,患者さんの行動を研究する.運動療法の効果を研究する.バイアスを取り除いて真値を得る.この行動を突き進めることで,患者さんが引き起こす行動が錯覚ではなく,真値であることを知るために研究をするのです.


臨床年数・経験から来る知ったかぶりで,痛い目を見る.
それを笑い話にするのではなく,定量的に評価して,検証してダマされないようにするために,研究活動は必要なのです.


注意
患者さんにだまされないように!と書きましたが,騙しているのは自分自身の経験則や偏った認識です.患者さんはなにも悪くないよ~

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