2013年6月12日水曜日

不必要なマスクの着用をへらしましょう


認知症高齢者は増加傾向



高齢社会を迎えた日本において、認知症は身近な病気になりつつあります。
認知症高齢者462万人、新推計で160万人増 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)





認知症の中にアルツハイマー型認知症がありますが、気になる記事が有ったのでご報告。
アルツハイマー病患者は人の感情をまねる(2013.6.10掲載)








アルツハイマー病患者は人の感情をまねる




アルツハイマー病患者や、初期の思考障害、記憶障害のある人には、周囲の人の感情を模倣する傾向がみられることが新たな研究で示された。研究チームは、この知見は患者の管理において重要であると述べている。研究結果は「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に5月27日掲載された。


このような感情の移行は情動感染(emotional contagion)と呼ばれ、人が他人の感情を共有、経験する感情移入の原始的な形であると、研究を率いた米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)神経内科助教授のVirginia Sturm氏は述べている。早期のアルツハイマー病や軽度認知障害のある人には情動感染の増加がみられ、認知症がある場合はさらに顕著だという。

Sturm氏によると、アルツハイマー病や認知症では、他者の感情への感受性が高まり、一部の患者では記憶力や思考力の低下に伴い、それが強まるようだという。つまり、介護者が不安や怒りを感じていたり、逆に落ち着いた楽しい気分でいたりすると、患者はその感情を模倣するという。「アルツハイマー病患者は、たとえ社会的状況を理解していなくても、このような方法で他者とつながっている。介護する人が幸せな気持ちでいれば、患者も長期にわたり穏やかで幸せな気持ちを維持することができる」と、同氏は説明する。
http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&view=article&id=4469:2013610&catid=20&Itemid=98(2013/06/12データ取得)



介入するスタッフの心理状況によって、認知症の方の対応が大きく変わることがあります。不穏で落ち着かない患者さんに対して、こちらも高圧的な態度を示すと激昂されたり、攻撃的な面が強まることも。逆にこちらが受け入れられる余裕(心理的・物理的・時間もろもろの環境により)があるときは不穏・不安も和らいで普通のじいちゃん・ばあちゃんに戻ることがあります。






よくわからないけど感じる安心感



認知症の方も、自分の今居る場所・空間・話題の理解が難しくても、一緒に居る人の表情を見てなんとなく安心できる空間かどうかを判断しているのかもしれません。


ハヤベン(早起きして勉強): 白衣の天使の笑顔が、感染予防のマスクで効果半減
今朝書いた記事を見てくれた同僚から、『やっぱりマスクしていると顔が見えないから患者さんが不安になるよね。何を話しても伝わり方が半減するもん』とコメントを頂きました。


感染病棟に勤務している、感染者の対応をするなど感染の危険性がある場面ではマスク装着は必須でしょうが、不必要なマスクは使用者の顔が見えない分、患者さん、利用者さんの不安を煽るかもしれません。






まとめ



アルツハイマー病患者は周囲の人の感情を模倣する傾向が見られた。
スタッフのマイナスな感情も伝わる可能性がある。
顔の見える対応のために、不必要なマスクの使用を控えます。


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