2014年1月23日木曜日

研究を歪める3つの主要なバイアス(偏り)って?

バイアスってなんらじゃほい?

3つの主要なバイアス(偏り)
横断研究・後ろ向き研究のデメリットとしてバイアスが入りやすいとありました。
前向き研究のメリットとしてバイアスが入りにくいとありました。

参考記事:横向いても後ろ向いてもいいけど、前向きが何事もいい!
http://ptkuwae.blogspot.jp/2014/01/blog-post_21.html


そのバイアスってなんでしょうか?
研究データを計測する際に注意しておかないと、データに影響を及ぼす可能性のある「力」の事です。この「力」をうまいこと排除・影響を減らすことできれいなデータを手に入れることが可能です。


雑音の入ったラジオが耳にしたくないように、ノイズの少ないきれいな研究データの方が研究に有用なのはイメージがつきますよね。今回は「バイアス」についてまとめます。






バイアスには大きく3つ


バイアスには大きく3つあります

選択バイアス

  • 対象を選択する際に生じる偏り

情報バイアス

  • データを測定する際に生じる偏り

交絡バイアス
  • 原因と結果の関係に影響する背景因子





説明


選択バイアス
  • 患者層、術式、後療法、入院期間の特徴など
 対象を選ぶ際に昭治津バイアスなので、研究者所属の施設に来院する患者の層の特徴(高齢者の多い病院など)や治療者の術式、後療法の特徴(全国平均と比較して短期間であるなど)、入院期間の特徴などが影響します。

情報バイアス

  • 特定の検者は関節可動域を多めに測定する
  • 特定の対象者に長時間の介入を行う など
情報バイアスは、測定をするときや介入を行う時に特定の検者や対象者が良い方向へ見積もるとか、悪い方向へ見積もるなどの偏りです。

交絡
 交絡は介入群に若年者が多いとか、対照群に入院期間の長いものが多い、重症度の重い者が多いといったときは、介入群の方に有利に働くような偏りが起こります。



こうしたバイアスは、研究結果をゆがめてしまうので極力回避しなければなりません。

対象は可能な限り公平に、検者の技術も可能な限り整える、そのデータも公平に無作為に選ぶということが基本ですが、対象者の研究同意が必要な介入研究でバイアスが入らないことはありえません。
なかなか理論通りにはいかないものです。






変形性膝関節症の患者さんを対象とした場合


変形性膝関節症(以下、膝OA)の患者さんを対象とした場合
膝OAに対する治療方針が画期的なA病院と従来の治療方針のB病院では、術式やリハの介入方法が異なる、入院期間が異なることは予想できます。



この膝OAに関する情報がどのような傾向を持つのかということを考察で配慮することでバイアスが病院による特徴、地域別による特徴となります。この違いが結果にどう影響するかと考察するといいでしょう。






まとめ


3つの主要なバイアスを完璧に取り除くことは困難です。
可能な限りバイアスを除去し、どうしても含まれるバイアスには考察でどのような影響を及ぼすかを述べることが必要です。
データを採る前に可能な限りノイズを取り除きましょう。

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